NACSIS-CAT

コンピュータを使った目録として、まずMARCができたが、これは目録を記録媒体や交換用媒体として利用できるようにしたにすぎなかった。目録が本質的に変わったのは共同分担目録ができてからである。共同分担目録は書誌ユーティリティという言い方もする。
分担目録にはNACSIS-CATというものがある。どのようなものかというと、まず、総合目録データベースがある。そこには図書書誌、図書所蔵、典拠ファイル、参加組織というデータがある。外部にこれを取り囲んで参照MARKがある。分担目録が他と共有するのは書誌レコードである。具体的には、分担目録によって書誌レコードを共有している図書館等は、図書資料を記録する際にまず総合目録の図書書誌に検索をして、そこに既にレコードが存在すれば所蔵登録のみで図書資料の記録作業は終了となる。総合目録にレコードが無い場合は、次に参照MARKを探すか、あるいは総合目録の中で似たようなデータを流用して入力する。どうしてもレコードが無い場合は、オリジナル入力をする。しかし日本語の資料や英語の資料はほとんど既にレコードが存在し、オリジナル入力をしなければならない時は稀である。
このような機能を持つ分担目録の利点は、まず一つ目に、各図書館の効率化が挙げられる。一つの図書館で書誌レコードを作れば後の図書館は所蔵登録をするだけでよいので、作業工程が大幅に削減できる。一度入力すれば何度も入力しなくていいようにできるのがコンピュータ処理の利点なので、これを徹底して利用できるようにしたところが分担目録の大きな成果である。
二つ目に、標準的な書誌レコードが流通されるようになったことである。各図書館は作業登録をしたらデータを自分の図書館にダウンロードする。これを各図書館はローカルなOPACとして利用することができるのである。これにより、全国的に共通の形式で作成されたデータが見ることができるので地域による認識の誤差や転居時の不便さがなくなることになる。
三つ目に、発見可能性の向上である。全国的な目録データを共有することによって、全国の図書館にどのようなデータがあるか簡単に分かるようになった。よって検索によりすぐ求めている図書の発見が可能になった。NACSIS-CAT成立以前は他の図書館の検索ができず現地に行かなければならなかったので、機能は飛躍的に便利になった。
四つ目は、多言語対応である。これまで共存不可能だった文字コードが、UCSの利用により複数の言語で共存できるようになり、目録登録がしやすくなった。
このような目録作業においての利点が、分担目録の意義となる。