レポート

事務所に勤務する従業員の傾向の調査を見ると、全体的には、正規社員が多いという回答が75.8%、非正規社員が多いという回答が14.7%と正規社員が多いところが多かった。男女の比率に関しては、男性が多いと答えた割合が59.8%、女性が多いと答えた割合が30.1%と、約2倍もの差がついていた。
ワークライフバランスの認知度・理解度についての調査を見てみると、「内容までよく理解していた」という回答はわずか10%しかなく、「わからなかった」という回答が47.1%とおよそ半数を占めるという結果だった。
ワークライフバランスの取組についての調査では、8割を超える事業所が何らかの取組を実施していると回答した。その取組内容は、「残業縮減」や「時間管理意識の向上」が過半数を占めていた。
今後の取組に対する意欲調査では、「積極的に取り組む」という答えが16.1%、「取り組む必要はあるが、緊急ではない」という答えが64.0%、「取り組む必要を感じない」という答えが6.8%であった。全体的に、ワークライフバランスに取り組む必要性については感じている割合が大多数だったのでいい傾向ではあるが、実際に取り組もうという意欲にはあまり繋がっていないというのが現状であった。
子育て・介護に関する支援についての調査では、育児休業取得者の男女比を見ると女性が9割以上を占めており、介護休業取得者の男女比でも6割が女性と、性別役割分業がまだまだ残っていることが感じられた。また、そのせいで育児休業取得を申し出された時の対応が男女で異なるという結果を招いている。男性従業員への好意的な対応は約4割であったのに対し、女性従業員へは約7割が好意的な対応であった。介護休業取得を申し出された時の対応も同様に女性従業員への方が好意的であった。
子育てや介護を支援する制度の利用促進の実施状況についての調査では、実施しているという回答が45.8%であった。事業所規模別に見ると、規模が大きくなるほど実施している割合が高い傾向にあった。
これらの調査から見えてきた課題は、まず第一にワークライフバランスについてもっと認知度・理解度の向上を図ることである。認知度が低ければ、仕事と生活を両立しやすくする取組を目指す意識作りをすることができずワークライフバランスを広めることも叶わない。また、ワークライフバランスの重要性や、取組によってどんな効果が得られるのかを正しく理解してもらうことで、必要性を感じるだけでなく実際に積極的に活動する意欲も向上させることができると考える。
第二に、男女の役割分担意識をなくすことである。全国的に見てもそうであるが、宮城県も性別役割分業が残っている。家事を女性の仕事だと見なすことは女性にのみ家事と仕事の両立を難解にする上、男性側が育児や介護の休業取得をしづらい、受け付けられない環境を作り出してしまう。そうならないためにも男女平等の意識作りが重要になってくる。